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とある団地に住む主婦のブログです。
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船旅記録 10


蘇州号が明石と淡路島の間を抜けた後、私とKは自室へ戻ってベッドで昼寝。12時半から14時半まで二時間しっかりと眠った。


起きて位置を確認すると瀬戸内海。部屋でゲームをしたりしていたけれど15時半頃、もう一度甲板へ。Kは大阪のいとこからお古でもらった玩具の武器を持参。まだ戦うつもりだ。



船体に「四国フェリー」と描かれたフェリーが見えた。直島のあたり。瀬戸内海は小さな島がたくさんあるんだなあ。

瀬戸大橋を通るまで甲板に出ていたかったが、Kが戻ろうと言うので一旦中へ。珈琲・閲読室でまったりする。一番上の写真は閲読室で撮ったもの。日本語の週刊誌、中国語の雑誌両方あるが特に30代女が読みたくなるような本はない。部屋には雑誌の他にも日本語の単行本が少しおいてある。ジャンルに偏りがあるところを見ると、旅行者が置いていったものをそのままにしただけなのかもしれない。

閲読室には先客に、恐らく、どちらも日本人とみられる若いご夫婦がいて、話をしていた。日本人同士軽く話しかければ良かったのだけれど、何となく声を掛けづらくそのうちに彼らが部屋を出ていってしまった。

20代の頃一人で船旅をした時は、たくさんの楽しい出会いがあった。それで船旅は出会いがあるもの、という思いがあったけれど、実際のところはこういうのもめぐり合わせというか運次第なんだろう。外で子を連れている時の自分の癖、いつでも戦闘態勢をとれるよう?、警戒心をもっている態度もあまり良くないのかもしれない。

いつかまた日中航路に乗ることがあったら、今度は旅人の多い8月や9月の新鑑真に乗りたいなあ。おまわりさんを辞めて旅人になった人や、東北の寺の住職の跡取り息子とか、ギターの弾き語りが上手なお兄ちゃんとか、へき地に行く予定なのにリモワのスーツケース持参の旅人とか、ちょっと変わっているけれど楽しい人たちとKを会わせてみたい。日々の暮らしではなかなか出会えないような人たちに。

私は大勢の人とワイワイするのがどちらかと言えば苦手なほうで、社交的な性格でもないのだけれど、船旅はなんとなくそのへんのネジ?を緩めてくれる気がしている。

閑話休題。閲読室で過ごしていると、遠くのほうに瀬戸大橋が見えた。やっぱり甲板で見たい!しぶるKにしつこくお願いしていたら、しょうがないなあ、いいよと言うので三度外へ。もうすでに16時前、西日があたる時間である。



きたきた!



瀬戸大橋って長い。



ながーい。



通り過ぎてから東側を振り返る。船体が夕陽に照らされオレンジ色。



太陽側。Kはどんな時も武器を手放さない。

この後我々は部屋に戻り、夕飯を食堂で食べ、風呂に入り、20時半には就寝。寝ている間に関門海峡を抜け、明日起きた頃には九州の西側に出ているはずだ。行きと同じであればそのあたりから揺れが強くなるはずで、念のため寝る前に酔い止めを追加服用する。早めが肝心。
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