Kが園活動の一環で郊外のトウモロコシ畑に行き、たくさんのトウモロコシを採って持ち帰った。

事前にスーパーの買い物袋を二重にしたものを収穫用の袋にして持って行ったのだけど、袋の中はぱんぱん！すぐに中を見たところ、小さなカタツムリが一匹、なぞのくねくね動く虫が一匹。

すぐに処理したかったが、その日の夕方は予定があって時間もないし、（虫も苦手だから）週末にSさんにお願いすることにした。トウモロコシ7本が入った袋はそのままベランダへ。本当は採りたてがいちばん美味しいんだけどしかたがない。

土曜の朝、SさんとKがベランダに出て外皮をむく。虫はカタツムリも何もいなくなっていたそうだ。Kとカタツムリさん逃げちゃったのかね～と話す。

前評判であまり甘くない、と聞いたので夜にポトフの具にして食べた。思っていたよりは美味しかった。淡泊な味でもちもちしている。トウモロコシを主食とする地域で食べられていそうな食感、味であった。

Kは夏にトウモロコシをたくさん食べたが、それはいわゆるフルーツコーンと名がつくものだけで、それ以外のこちらのトウモロコシは甘みが足りないようであまり食べようとしなかった。その甘みの足りないトウモロコシと比べても、もっと淡泊な味である自分で採ったトウモロコシ。どんな顔をするかなと見ていたら、「うん、まあまあおいしいね」と食べていた。「でもおかわりはいらない」だって。Sさんと私がKちゃんのトウモロコシおいしいよ、採ってきてくれてありがとうと言うと嬉しそうにしていた。

トウモロコシ収穫の翌週は、Kは園での昼食の時間に「梅干しおにぎり」体験をした。普段のお弁当箱におかずのほかに、ラップで包んだ白飯をつめて持っていき、園で採れて園で漬けた梅干しを使ってお握りにし実食するのだ。ちょうどこの日、用事があって幼稚園に行っていた私は、その様子を見てその日の朝うっかり「ラップごはん」をKに持たせるのを忘れていたことに気付いた。いつもどおり鮭入りおにぎりをそのまま入れてしまった～！

窓越しにKを見て、身振り手振りでごめーん！と謝る。他の子どもたちは白飯に赤灰色の梅干しを埋めて食べている。ちょうど担任の先生が教室から出てこられたので、準備不足を詫びると先生は大丈夫ですよ、Kちゃん（梅干し）いらないと言ったので、ちょっとだけおにぎりの上にのせてあげたら、よけて食べてましたと笑っていた。

たまたま横に他のお母さんがいらしたので、私がラップごはん忘れちゃったんですよ～！と言うと、いいんじゃないですか、笑ってるしとても楽しそうですよ、と言われて、確かにそうだなあと思う。ちょうどその日は違う学年の子どもたちがいっしょに交じって食事をする日だったようで、Kの横には年長の男の子が座っており、何やら楽しそうにおしゃべりしながら弁当を食べていた。

来週は「さつまいも収穫」があるらしい。またバスに乗り、園から郊外に行くのだそうだ。今度はスーパーの袋、3重構造！金属製のスコップも持っていくし、重そうだなあ。ひと月にいろんなイベントがあって、先生方のご苦労はいかばかりかと思うけれど、上海にあって様々な経験をさせてもらえることは本当にありがたいことである。