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とある団地に住む主婦のブログです。
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しぐさ、口笛


私がKのしぐさで一番好きなのは、思い出せそうで思い出せない何かがある時、片方の手の中指、薬指、小指でほっぺたをトントントンと叩き「あーー」と言いながら考えている様子。誰の真似かは分からないがとてもかわいいと思う。


Sさんが水曜日に帰って来た。大型のスーツケースに、段ボール、手持ちのブリーフケースで大荷物。関空では出会うスタッフ皆に中国人と間違われ中国語で話しかけられたらしい。平日に私服だからかなと本人は言っていたけれど、妻としては微妙な気持ちになる。段ボールの中身は忘年会の景品で使う日本製の炊飯器だそうで。ご苦労であります。私はSさんにお願いしていたKEYUKAの台所スポンジと、風呂スポンジを無事受け取りホクホク。私の家事の定番品。これがなきゃあ。

幼稚園のクリスマスイベントがあった。朝、先日の大泣き授業参観のことが頭によぎり、先にバスに乗り登園するKに今日ちっちゃん幼稚園行くけど泣かないでよ~とお願いする。するとKは、泣かないよ。で、でも、手はつなぐからね!手は!と譲歩してきた。なんともかんとも。

イベントは園児たちがサンタ帽をかぶってクラスごとに園庭を「練り歩く」ところから始まった。少し離れたところから子供たちが歩いて来て、1周して教室に戻る。保護者はその間園庭で彼らを見届けるというかたち。Kが出てきた。カメラ越しにクラスメイトのお友だちと手をつないで楽しそうに笑っている。私を見つけたみたいだ。あっと思い私も顔をあげて手を振ると、Kも手をふってくれ、そのまま笑って教室へ戻って行った。泣かなかった!

その後は教室へKを迎えに行き、自由行動とのことで、適当に園内のアクティビティを見て回った。正直どこも混み具合が激しく、Kもただ普通に遊んでいるのが楽しいようだったので、二人でのんびりと行動した。普段生活している教室へ戻り(ここは他に人がいなかった)、じっくり工作品や展示物を見ることができたのは良かった。

展示されている工作物は、園児の名前が書いてある。すべて似たような感じの作品であっても、KにKちゃんのはどれ?と聞くと、ちゃんと彼の名前が書いてある物を指してこれだよと教えてくれるのであった。たとえ文字がまだ読めなくても、Kにはちゃんと自分がどんなふうに作り、作ったものがどこに飾られているのか分かっているのだ。

イベントが終盤にさしかかり、いっしょに遊んでいたお友だちが帰るという状況になって、Kはとたんに悲しそうな態度を示した。それを見て、中国人の副担任の先生が、「Kは、時々こんなふうに『悲伤』になるんですよ。午前中の外遊びの時間に、突然悲しそうにしだしたから日本人の先生がどうしたのって聞くと、『〇〇にいきたいの』って言ったんです」と教えてくれた。

〇〇とは自宅マンションの愛称で、近場のデパートにも同じ名前がついている。それで先生は、「Kはご家族でよく〇〇に買い物に行くのかな」と思っていたらしい。いえいえ、先生、それは自宅のことなんです。きっとKは家が恋しくなったからですねと話す。

そんな話を聞くと、週3日だけでも親元から離し幼稚園に入れるのはまだ早いのかしら、かわいそうかしらと少し思う・・・いやそんなことはない、と思うが、そう自分の心が反応するのは認めざるを得ない。しかたがない。

さて、帰りたくないと「悲愴モード」に入ったKであるが、私が「この後、ひつじのショーンのデパート見に行ってみない?」と誘うと、とたんに明るい顔になった。最近できた新しい友だちから、新設されたモールで「ショーン」のイベントがやっていると聞いたのだ。彼女からもらったパンフレットを手に、この数日Kはずっとショーンのところに行きたいなーと訴えていた。

そんなわけで、平日だからイベントはやっていないだろうけれど、何かしらショーン的な飾りはあるだろうと思い、幼稚園帰りに寄ってみることにした。時間もまだ早かったことだし。モールから少し離れたところでタクシーを降り、近づくと、なんということでしょう、目の前にはショーンとその仲間たちがたくさんいるではないか。

Kはここで初めて「Kちゃんね、幼稚園のバスからショーン見えてたんだよー、ずっと行きたいと思ってたんだよー!」と教えてくれた。そうか、通園バスはこのへんもルートに入ってたんだ。それでKにとっても「気になるスポット」だったのか。Kは本当にうれしそうにちっちゃん、連れてきてくれてありがと、と言った。モールの中にはいると、なるほど週末にはイベント会場になりそうなところにショーンの世界がひろがっていた。そこで一通り記念写真を撮り、ZARAホームに寄り、建物を後にした。

ZARAホームではセールをやっていて私がちょっと覗きたかっただけなのに、Kがすかさずメラミン製の赤いミッキーのマグカップを見つけこれを買いたいと言った。心の中でプラスチックか、ネットで買ったら安いだろうなと思いつつ、Kの飲み物用カップは赤ちゃん時代から使っている小さなものと、少し前に日本で買った陶器の湯呑しかないから、一つくらい買い足していいかもしれない、それに実店舗で買い物するところをたまにはKに見せてあげなさいよとSさんに言われていたな、と思って購入することにした。

帰宅してからその赤いマグカップを洗い、お茶をいれてKに出してやると、ビールみたいだね!ビール飲みまーす、あービールおいしー!と満足げであった。自分で選んで良いと思ったものだもの。一瞬ためらったけれど買って良かった。

夜、キッチンで作業しているとき、Kが走ってやってきて、「Kちゃんさっき口笛ができたよ!」と言う。ええ、それはすごい、ちっちゃんも聞いてみたいやってみて~と私が返すと、口をとがらせ、のどの奥の方からそれはそれは高く細い声で「ぃぃぃーーー」と言った。めちゃくちゃおかしかったが、ここで笑ったらいけない。おおぉ、と私が感嘆の声をあげると、Kは首をかしげ、「あれ?さっきはできたんだよ」と言い、「ま、とりあえず!」と〆てリビングに帰って行った。とりあえず、ですか。

写真:教室のドアの前で。赤い縞々と赤い帽子が目に映り、母は瞬時に『ウォーリー』を思い出す。
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