とある団地に住む主婦のブログです。
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船旅記録 5
2014.11.04 Tuesday
船酔いしたのは薬を飲み遅れた私だけで、Kは今回、そして帰りもまた全く体調を崩さなかった。Kには余裕を持って早めに飲ませたおかげもあるし、たまたま彼に選んだ(というかSさんに選んでもらった)薬が効き目のよいものだったからというのもあるようだ。それは後で調べてみて分かった。
私はというと、海に入る直前タイ産の薬を服用したものの、展望風呂に入ったその時からもう体調は悪かった。本当を言えば風呂どころではなかったのだけど、Kが風呂に入るのをとても楽しみにしていたから引き返せず。それに、そのうち薬が効いてくるだろうと期待していた。
風呂は始め先客がいたが、すぐに貸切となった。ただ、脱衣所の床は泥で汚れている。先客のマナーが悪かったのだろう。風呂上り、衣服や足が汚れないように着替えるのは極めて難しかった。だんだんと気分が悪くなる中で、メイクを落とし、自分とKの髪を洗い、体を洗う。自分はほとんど流すだけ。Kが湯船に入りたがったので、いっしょに入りたかったがもうかなり辛くて私は入れず、K一人に注意をしてもらいながら入ってもらった。
四苦八苦して着替え、自分たちの部屋に戻る。エアコンはオフにしたはずだが、室内めちゃくちゃ寒い。そして気持ち悪い。船内にドライヤーがないのは事前に調べて知っていた。急ぎチケットをとったのと、荷物の空きに余裕がなかったので自前のドライヤー準備はなし(コンセントは日本電圧仕様のみ)。Kの頭をタオルで拭く。
自分のおかっぱ髪はきちんと乾かせなかった。とにかくもう気持ち悪くて仕方がなかった。寒いので、上にマウンテンパーカを羽織り、そのままちゃぶ台の前で横にならせてもらう。Kは私の様子をどう理解していただろうか。私に余裕がなかったのでよく覚えていない。この後はお菓子をあげたり、iPadにいれたゲームを渡したりして時間をつぶしたような。
私がダウンしている間、同室のYさんがKの世話をしてくれ、本当に助かった。どうしても外へ遊びに行きたいというKを連れだしてくれ、その間は一人で休むことができた。iPadのゲームをいっしょにやりたいとKが言えば、彼女が根気よく相手をしてくれ、この人がいなかったらあの時私はどうなっていただろう・・・。そして急いで飲んだ酔い止めは、効いてくる気配なく。
ちゃぶ台の前に横になっていると、カーペット床に染みついた独特の匂いが気になった。そうだ、新鑑真号もこんなすえた匂いがしていたな。悪阻の人や匂いに敏感な人には船旅は辛いだろうな、などと思う。本当に船酔いは悪阻と同じくらい辛い!そして、子連れ二人旅で母がダウンなんて、一番駄目パターン!こんなんで帰りも船、行けるかしらん。春秋航空で片道飛行機とりたい気分・・・・
とまあ、超弱気のしなしなで2時間くらいを過ごす。17時半、食堂オープンのアナウンス。それからしばらくして団体客が引いたくらいの時間にKとYさんと食堂へ。正直なところ、私自身は靴を履くのもやっと、立つのも、歩くのもやっとの状態である。でもKには何かを食べさせなくてはいけない。二十歳の時の一人旅のように、船酔いしたからといって揺れが収まるまでベッドで寝続けるわけにはいかないのだ。
私がテーブルに突っ伏す横で、Kはうどんを食べた。食堂には和食、中華、洋食と一通りメニューが揃っているが、料理によっては大変おいしくないものも含まれる。中華がいちばん無難な食堂。注文したうどんは安いインスタント麺のようであまり美味しそうではなく、実際麺好きのKが早々にもういらないと言ったので、なだめすかせ、最低限の量を食べさせた。
部屋に戻ってからしばらくして、19時、もう寝ることにした。普段、どんなに早くても20時までは起きているKだから眠れるはずがない。分かっていたけれど、私の体調は最悪で早く横になってしまいたかった。歯磨きはKにキシリトールのラムネを渡しただけで省略。キャリーバッグの周りは整理されていない汚れ物の服や日用品で雑然としたまま。でも、もう無理なんです。
Yさんに深くお礼を言い、Kには事情を説明して2階のベッドへ上がってもらう。まだ遊びたい、下に降りたいと言っている。そりゃそうだ。ごめんね、本当につらい、しんどいの、ちっちゃんを助けると思って寝てください、助けてくれたらトッキュウジャーのベルト日本で買ってあげるから(泣)何度か押し問答した末、どうしても寝ないと言われてしまい、じゃあ少しだけと下に。Yさんに少し遊んでもらい、私は酔い止めを追加で服用してから再びベッドへ。
横になったが、私自身そうすぐには眠れない。咳風邪を引きかけていた私は、ついに咳と共に戻してしまった。ベッドにビニール袋を持ち込んでいたので幸い汚れ物は出ず。吐いた後、「緊急事態発生です。ちっちゃんトイレに行ってくるから、Kちゃんはベッドから動かないでください」とKに言い残し、ベッドを下りた。Kにとっては初めてのリアル「緊急事態」。大人しく待っていてくれた。
Yさんに「酔い止めも吐いちゃいましたね」と笑われながら、Kの元に戻った。ほんとうに。でも経験上、吐くことができれば後は体を休ませれば良いだけ。朝になったら揺れが収まっていますように!もしくは私の体調が戻りますように!祈るようにして眠りについた。たぶん19時半頃に、就寝。続く。
写真は文中と別の日に撮ったもの。往路眠った二階だてベッド上段。清潔だが狭い。
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