とある団地に住む主婦のブログです。
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梅雨明け、外灘滑走
2014.07.13 Sunday
7月7日は日本式には七夕、今年の上海では梅雨が明けた日であった。久しぶりの平日晴天、空気良しの一日になりそうだったのでKと二人、朝10時前から遠出する。キックボード持参。
まずはタクシーで伊勢丹へ。前日にtwitterで拾った画像をKに見せたところ、ここに行きたいとKが言ったからである。伊勢丹内でトランスフォーマー展が開催中。デパート入口の前と1階中央フロアに大きなロボットが展示してあった。会場には販売用のおもちゃも多数並べてある。
Kは魅力的なおもちゃを前に、「ちっちゃん、Kちゃんの誕生日のときー、これ、買ってね!」と繰り返し言った。この言い方は最近の口癖でもある。私が外出のたびに「買って買って」と言われるのが嫌で、「プレゼントというのは特別な時にしかもらえない、誕生日とか、何かすごいことをやれた時のご褒美とか」というのを私がしつこく繰り返していたからである。おかげで、買ってもらえないことで泣かれる頻度は減ったのだけど、何かを見るたびに「誕生日のときーこれ買ってね!」と言われる。少し前に3歳になったばかりなのに、来年の誕生日のプレゼント候補がすでに数十個。
キックボードでぐるっと巨大模型を回った後は、Kが気の済むまでその会場に居た。11時になる少し前、伊勢丹を出る。南京西路を西へ数百メートル歩き、ちゃんぽん屋が入っているビルまでたどり着く。暑い日だった。Kは帽子をかぶっていたが蒸れてかゆいようで、脱ぎたがる。できるだけ日陰を選び歩く。
ちゃんぽん屋で昼食。私はどうしても冷やし中華が食べたくなって(Kは食べないのを知っていたから)勿体ないとは思ったけれど、Kには別でちゃんぽんを注文した。二人で頑張ったけれど量はやはり多すぎてだいぶ残してしまう。でも、日本式の冷やし中華が食べられて私は大満足。食後、定食についてきたアイスコーヒー、Kはプリンを楽しみながら次の行動を相談する。スマホで百度地図をチェック、地下鉄の駅、出口の番号、外灘までの道のり・・・
「Kちゃんが眠くなければ、これから地下鉄に乗って、キックボードで歩いて船を見に行こう。もう疲れちゃったなら、タクシーに乗ってお家帰ろう。」そう私が提案すると、Kは「Kちゃんねんねしたくないの」と言った。「ちっちゃんは腰が病気になって、お医者さんにKちゃんを大きい抱っこしちゃダメって言われてるんだけど、Kちゃんはちゃんと最後まで歩ける?」と念押し。この日は嵩張るキックボードも持ってきているし、途中で眠くなり抱っこになったら本当に困るだろう。『ヘルニアは再発する、でも皆忘れてしまう』という先生の言葉が脳裏をよぎる。
Kが大丈夫と言うので、では店を出てトイレに行けるなら次の冒険に行きましょうと同意する。トイレについてはだいたいが適切な時に行けるようにはなったが、ギリギリの申告のときもあり、この先の道のりを思うと行っておくことにした。母子でトイレにいき、口紅を引き直し(気合い入れ)、帽子をかぶり直してGO!
ちゃんぽん屋が入っているビルのすぐ近くの入口から、地下へ。地下鉄南京西路から二駅先の南京東路駅へ移動。南京東路は大繁華街、駅も駅上も人が多くにぎわっている。しかし土日に比べれば多少空いており歩きやすい。が、軽犯罪の匂いがぷんぷん!スリにロックオンされないよう気を付けながら、Kの安全を確保しながらの散歩。と書くと大げさかもしれないが、このエリアは外灘含め本当に観光客狙いの怪しい人が多いと思う。
Kが広い地下鉄駅構内、キックボードですぅーっと道を滑走する。目立つ。安全そうな場所では私は後方から、声が聞こえる距離をおいてついていくので、道行く人があんな小さな子供が一人で乗ってるよと呟くのが聞こえる。Kはどんな場所でスピードを調整したらいいか、止まったらいいか、ある程度理解しているようだ。ひやひやする場面は滅多にないが、それでも都度声をかけながらの滑走。
南京西路の駅直結のデパートで、ワールドカップのイベントをやっていた。人工芝に、ゴール、ボール、サッカーユニフォームを着た女の子が用意されていた。Kはボールを何度かお姉さんに向かって蹴って遊んだ。
その後、外灘に向かい歩く。周りに観光客らしい人が増えてきた。時刻はちょうど12時頃、暑い。途中で立ち止まり、壁際に寄って水筒のお茶を飲む。少し疲れてきたKの様子をみて外灘に着くまでに体力が尽きそうだなあと思う。キックボードにKの両足を乗せ、私がハンドルを引っ張りそのまま歩くことにした。幸い、ハンドルの位置がちょうど私が楽に手を伸ばせる高さにあった。キャリーケースを引くような感じで外灘までの道を行く。
あの信号を渡れば外灘、というところで記念撮影。この、ザ・上海なスポットへKと二人だけで来てみたかった。何もない外灘だけど、キックボードを楽しめるようになったKにとっては良い滑り場になるのではないかと前々から思っていたのだ。比較的空いている平日なら、それも昼時なら一番良いのでは?という予想は当たり、観光客は疎ら。安心して平らな、整備された道をキックボードで走ることができた。ただし日陰はなく、蒸し暑い。
南の方に船着き場があり、Kがあそこの船をみたいと言う。出発地点からはかなり遠いように見えたが、せっかくなので行ってみることにする。疲れたら途中で離脱すればいいのだ。帰宅後地図を確かめたところ目的地は南に1キロ下ったあたりの場所だった。これほど広い場所で自由にキックボードを乗れたことはなく、Kは実に楽しそうであった。私の頭の中で「レッドブル、つばさを授ける」という文句が浮かんだ。上手に体重を移動させながら走るKを見て、本当にあれは翼みたいなものだと思った。
船着き場に着き、さすがに途中休憩を挟んだ方が良さそうだと判断。せっかくだからアイスなど食べたい!とぜいたく心が出てくる。が、近くにお茶できそうな場所が見つけられない。もうあまり歩きたくはないし・・・そう思って百度地図で付近検索をしてみる。超便利!すぐそばに以前ママ友と一度だけ行った和食レストランがあるのに気づく。電話して喫茶の利用でも良いと確認できたので、その外灘沿いの古い建物の中にあるレストランへ移動。はからずも窓辺の外灘ビューでアイスクリームとアイスラテを頂くことになった。しめて88元・・・外灘価格高すぎ!仕方がない、冒険にはハプニングが付き物。
涼しくなったねえ、元気が出たねえとKと言い合い店を出る。時刻は14時くらい。帰る前に最後に船を見ていこうともう一度外灘側に出る。船を眺め、満足して帰途につく予定だったが、ここで再び思わぬハプニング。ちょうど出航しようとしていたフェリーを見て、あれに乗りたいとKが愚図りだした。もうこの時間では遅いから乗れないよ、次のお休みの時に乗りに来ようと正攻法で抑えにかかるも撃沈。乗りたいの連呼と共に泣き出した。どうやら体力的に限界らしかった。眠いのである。最後の最後でやらかしてしまった・・・
15分ほど泣かせた後で少し光が見えたので、「元気のグミ」食べる?で釣る。グミをKの口に頬りこみ、タクシーで残りのも食べようかと言い聞かせ。その後は素直にタクシーに乗ってくれた。車中、エアコンが程よく効いており、大人の私でも眠気が出るほどであった。が、ここでKを寝かせては下車後の抱っこができず大変である。グミを食べさせたり(小袋が空になってしまった・・・)、窓の外側にはりついた蜘蛛の観察をしたり、お決まりの動物クイズをしたりして何とかもたせる。Kちゃん眠くても寝ちゃだめよ、ちっちゃん寝ちゃったら抱っこできないんだからね!抱っこしたらちっちゃん腰またくだけちゃうよ、知ってるでしょ大変だったの!と力説。大変だったことをちゃんと覚えていたのか、うん分かったよとKは頷き、最後まで頑張ってくれた。
15時、無事帰宅。二人だけでこれほどの遠出は初めてだったかもしれない。数字にするとたった5時間だけど、なんだかすごい冒険をやった気分になった。観光地を巡ったからだろうか。家の中でお茶休憩をした後、リビングに昼寝布団を敷いて二人横になった。Kちゃん眠くないの、とKは言ったが横になり5分ほどしたら即寝てしまった。良い一日だった。夕飯まだ作らなくちゃいけないけれど、お風呂にも入れなくちゃいけないけれど、、、と思いながら私もKのそばで寝た。
上はKが乗りたがった船。次の機会にでも。
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