朝起きたらふくらはぎが痛い。土曜、日曜と歩きすぎたからだ。土曜から１泊で留学時代の友人がうちへ遊びに来てくれた。夕飯と夜の時間以外はKをSさんにお願いし、彼女と街歩きを楽しむ。

子連れでは入りにくかったお店を巡り、ゆっくりメニューを見て食事を楽しむ。昔の話もたくさんしたけれど、今の話もたくさん。帰り、離れるのが惜しくていっしょに地下鉄に乗り込み新幹線の駅まで送りに行く。上海駅は98年に旅行で利用して以来初めて訪れその変化に驚いたが、薄っすら昔の名残があって懐かしかった。

改札口がある待合室までついていく。予定している列車が詳細不明なまま出発、改札が遅れていると表示あり。特に焦る事もなく二人で立ちっぱなしでおしゃべりを続けた。新幹線は火車と比べてとても清潔できれいだと聞くけれど、待合にいる人たちの雰囲気は昔とそれほど変わりなく。相変わらずびっくりするような大きな荷物を持っている人も多かった。角で乗客向けに１人１本無料のミネラルウォーターを配っている場所があり、無料だなんて殺到しないのかな？と眺めていたらそうでもなく、乗客はみな文明的に切符を差し出し、受取りのはんこを押してもらってから１本ずつ水を取って行った。

何だかんだで自分同様中国とかかわりが長い友だちに、こんなところに久しぶりに来たら、また旅に出たくなるねと話す。もう若い頃にやったような旅はできないし、したくないと思っていたけれど、普通に切符を買って改札くぐったらすぐ馴染みそうと。昔と違うのは、嫌だったらすぐに放棄してもっと楽な方法に切り替えることもできることとか、選べる選択肢の幅が断然広くなったというところだ。別に冒険家とか貧乏自慢する人を目指したいわけじゃないし。

30分遅れで始まった改札を見届けて、帰りはタクシーで１人マンションに戻る。帰り道の20分少々、窓の外をぼんやり眺めながら自分の心がすごくほぐれているのに気づいた。ほぐされたところにじわーっと油をさした感じ。勇気りんりん。