リビングの絵本棚と、和室のコンソールデスクの場所を交換した。帰国以来パソコンをあまり使わなくなったのは置き場所が落ち着かないからだろうと思って、リビングに移すことにしたのだ。

そう広くもないリビングなのでパッと見、できるだけごちゃごちゃしないように、ノートパソコンは机の引き出しに収納してしまうことにした。使う時はそこから出して、デスクライトの後ろに回してある電源ケーブルに繋いで机に広げる。

引っ越してから5か月が経った。何だかもっと長くここで暮らしているような気がする。Kは6月に二度ほど熱を出し、体調を崩して（今まで年に1度か2度くらいしか熱を出さないような子だったのに）幼稚園を休んだ。感染性の胃腸炎が園内で流行していたこともあって、あまり無理はしないようにと、軽症だったけれどもそれぞれ2日ずつお休みしたら、その次の週からすっかり「幼稚園行きたくない病」にかかってしまった。

そうなったのには、梅雨が始まったこともあると思う。朝いつも自転車をすっ飛ばして園まで送り届けているのが、雨の日は歩いて15分ちょっと園まで歩く。母が遅れないようにと気が急いているのを感じ取るのか、園に着くころにはどうにも機嫌が悪くなってしまって、何日か教室前で大泣きするような日が続いた。Kちゃん、こどもえん行きたくないの、おうちに居たいの、給食がいやなの、おえってするのー、と泣く。雨の日は親も子も少し気分が沈む。

反省して園までの道のり、もう遅刻してもいいやとできるだけKとおしゃべりを楽しみながら、時々は道草しながら、ゆっくり登園した日もある。団地内の木々は季節ごとに表情が変わる。自転車に乗っていては気付かなかったが、敷地内には夏ミカンの木があって、すでに丸々と大きな黄色い果実が実っていてびっくりした。他には虫や鳥の話をしたり、ボタボタ落ちてくるしずくを傘に受けながら木の下を歩いたり。

給食については、食べられるだけでいいんだよ、苦手なものはほんのちょっとだけでも全然良いんだよ、と私も先生も言っているのだが、担任の先生が仰るには、Kは頑張りたい気持ちの方が大きくてつい実際に食べられそうな分量より多めによそってしまうのだそうだ。お野菜を食べられる自分のほうがカッコいいと思っているのだと思いますと。（給食は今はやりの「バイキング形式」で、子どもたちは自分で自分が食べられる分だけ食器によそう）

親子共にちょっとシンドイなと思う1週間が過ぎ、先週くらいから少しずつそれも乗り越えたかなという感じがしている。最近は登園の時に、帰宅後の楽しみとして「今日のおやつ」をリクエストするようになった。今朝はアイスクリームが良いと言うのでどんなアイスが良いのと聞くと、人差し指で箱の形を作りながら「これくらいの箱に入ってて、小さい棒でさしていっこずつ食べるやつ」と言った。ピノだね！分かる、あれ美味しいよねー！（私も学生の頃冷凍庫に一個は入っていたよ！）

7月に入り、園でのプール活動も始まった。とても立派なプールがあって、年中さんは贅沢にも夏休みまで毎日プールに入ることができる。ありがたいことだけれど、先生は大変だろうなあ。