久しぶりにパソコンを開けたらいちいち動作が重い。手を掛けてやらねば。

先週入園式が終わり、Kは新しい園での生活をスタートさせた。これまでと違い私が自転車で送り迎えしている。朝は比較的ゆっくりと、9時前に登園し、午後は14時には降園する。今はまだいわゆる慣らし保育の段階で、やっと給食が始まったところだ。

さすが日本の幼稚園は降園が早いなあとクラスのママさんにぼやいたところ、こちらは地域でもまだ保育時間が長いほうなのだそうだ。9時～13時の4時間保育も珍しくないという。

上海ではバス通園で苦労をかけたから、できるだけ近いところで今までと同じようなスタイル（遊びを中心に自由な園風）の幼稚園に行かせようとこちらに決めたのだけど、蓋を開けてみれば当然のようにこれまでと異なる部分があり、親子で戸惑う場面が出てきている。

Kにとってみれば、給食があるというところが一番大きい違いかもしれない。新しい園では基本的に弁当の日はない。そして家から水筒は持参せず、必要な時にコップで水道水を汲んで飲む。給食を食べている間、飲み物なし。

家では相変わらず麦茶オンリーの生活をしているKだが、日本では水が飲めないと飲食店等で困るだろうと一応水を飲む習慣は少しずつつけていたのだけれど、園で食事中に飲んではいけないルールがあったとは盲点であった！

最初の給食があった日、本人からの報告でそれを知った。野菜は全く食べなかったけれどそれ以外は一応食べた、お腹はいっぱいになったという本人談。

いまだ野菜全般が苦手なKは、これまで食事中のお茶を相棒に野菜をちょっとずつ口にするやり方を習慣にしてきた。K流に言うと「お野菜を飲みこましてたべる」である。たいして噛みもせず流し込むわけで良いやり方ではないだろう。

だけどそれで野菜を食べる自信がついてきて、最近野菜によっては「いまおれお茶で飲みこまさないでお野菜食べれたよ」とそのままお茶ナシで食べられるようになったり、たとえ野菜を食べた後にお茶を飲んでも「いまお茶のんだのは、飲みこましたんじゃないよ、のどが、かわいたから、のんだだけ～」なんて言い訳をするようになってきた。たぶん本人も、お茶で食べ物を流し込むやり方はあまり良いことではないと気づいているのだ。

そんな経緯がありの、今回の給食。慣れの問題かもしれないけれど、少し心配している。その後調べて、食事中に水分を摂らないことのメリットは理解できた。食べ物をよく噛ませたい、水分でお腹いっぱいにならないようにする、胃酸を薄めないことで消化の助けになる・・・。幼稚園保育園でなくても、家庭によってはそのような理由から食事中の飲み物を制限している家もあるらしい。

ああだけど、正直な気持ちを言えば、水を飲むくらい自由にさせてくれよ、の一言である。Kはこれから給食を楽しめるようになるだろうか。ちなみに母は給食は大嫌いであった。中学卒業と共に給食が終わった時はせいせいしたもので、今ではだいたい野菜が食べられるけれど、それは皆でわいわい食べる給食のおかげではなく、留学時代に中華料理に出会ったおかげである。

よく周りのお友達につられて食べられるようになるよ、と聞くけどそれも性格によると思っていてこの点はあまり期待をしていない。誰に似たのか頑固なんである・・・　初めての給食での様子を先生に伺ってみたところ、「上手にお野菜だけ避けて食べていました～」とのこと。また、先生に食事中の水分については相談済みで、とりあえず今は食べられるものだけ楽しく食べられたらいいですよと回答を得ている。

家では例えば、昨晩の例を言うと切り干し大根（薄揚げ、人参入り）、味噌汁（麩とわかめ入り）、かぼちゃのそぼろ煮、わかめごはん、を時々「おちゃでのみこましながら」完食している。2年前からすると大躍進（上のメニューなら、そぼろしか食べれない）、1年前からだって随分いろいろ食べられるようになったなあと思う。

こうやって書き出してみると、すごく頑張ってるなあ。だんだん当たり前になってきて忘れてしまうけれど、たくさんほめてあげなくては。園の方は、給食とのうまい付き合い方を見つけるまで少し時間がかかるかもしれないけれど、Kがんばれ～。

写真：団地の桜。いちばん寒い時に越してきて、木々が少しずつ春を迎えるのを身近で感じられたのは本当に心躍ることであった。